金野 泰史


金野 泰史 konno yasuchika

舞踊家・俳優

メッセージ


4月中旬に岩手県の陸前高田市と宮城県の仙台に1泊2日ではありましたが行かせていただきました。
初日は同行した友人の伝で、避難所にコーヒーを無償で振舞う仙台在住の方達に同行させていただき、僅かながらのお手伝いをさせて頂きました。二日目は生憎雨で予定していた泥掻き等のボランティアが出来ずじまいで帰省しました。 

被災地は想像を拒絶させられるような光景であり、その光景を眺めながら、芸術家のはしくれである私が何が出来るのか考え続けておりました。 

そしてその答えは未だみつかりませんが、一つあるとすれば、「何も出来ない」ということでした。 
部外者である私が出来ることなどなく、本当の復興はその土地に生まれ、その土地を愛する地元の方々にしか出来ないと。 

「何か出来る」なんていうこと自体がおこがましのではと感じているのが素直な感想で、そんな中で出来ることはただ静観し見守りつづけることではないかと。  

でも、この企画を知り、現場で見守ることも出来るのではないかと思い、そして舞踊家、身体研究家として、ほんの少しだけ身体という根本的な生命と向き合える環境を作れるのではないかと思ったのです。

こんなことが出来る、こんなことをしたい:


ワークショップ形式で、自身の研究する死んだら消えてしまう身体観、身体感覚に基づいて、少しだけでも今まで出会ったことのない生きた身体と出会う機会を作れればと思っております。
踊るための身体というより、身体のために「嗜み」のある身体との付き合い方を皆さんと共有して体感していければいいと思います。
身体はいつも囁いております。その声に耳を傾けることにより、感覚する身体に馴染み、同化していければ、より良く生き生きとした身体に気付けることでしょう。
その感覚は誰にでもあり、集注のありかさえ分かれば、誰でも共有できます。
それは日本人がかつて有していた文化的身体を呼び起こすようなアプローチにもなると思います。

身体の知識と言うより「知恵」を皆さんと共に感じていければと思っております。 
その過程で「踊る」ではなく「踊ってしまう」ことも出来ればいいかと思います。

もう一度初めから、身体(=生命)と向き合う時間をみなさんと共有できればと思っております。
まだまだ未熟者ではありますが、よろしくお願いします。

可能な時期
今のところ、7月以降は空いております。それ以外の時期もお問い合わせ頂ければ調整させていただきます。 
これを機に、何年、何十年と少しずつかもしれませんが、ご希望あれば御伺いさせて頂ければと思っております。

これまでの公演以外のアウトリーチ、学校や福祉施設でのワークショップの経験:


個人的に成人向けのワークショップをしている以外は、特になにもありません。

これまでの被災地との関係:

特にございませんが、自身のグループのメンバーが気仙沼出身です。(先日、実家へ行ったとのこと、出来ればメンバーと現地へ行ければとは思います)
それと、4月に被災地へ行った際にお世話になったコーヒーを提供している方。

略歴、リンクなど

金野泰史(konno yasuchika) 舞踊家・俳優。
1999年より俳優修行を本格的に始め殺陣や茶道など様々な身体表現を中心に稽古を積み、公演を行う。2003年から俳優修行も継続しながら元藤あき子ワークショップに参加し舞踏を始める。2004年より目黒大路主催「NUDE」に参加し、舞踊の方法論も習う。2005年よりソロ活動を開始。 同年Mad in Japan ロシア・ドイツツアー (玉野黄市、山本萌、工藤丈輝、鶴山欣二、赤色彗星館)に参加、またダンス01や石井かほる、柴田恵美振付作品への客演。その他、写真家や美術家など他ジャンルのアーティストとのコレボレーションも積極的に行いながら、自身が探求する死んだら消える身体の生命観、身体感覚を底辺と頂点とすることを基に、原始的で野蛮な身体を追求し表現へと転化している。2009年自身主催【KIUNJI】(キウンジ)を立ち上げる。
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